お金がかかるから、と防げる病気も防げない。ライム病とワクチンの開発
「LIFESPAN: 老いなき世界」という有名な本を読んでいるのですが、とても長くて文系の自分にはちょっと難しくて苦戦しながら読んでいます。この本では老化研究の色々がわかりやすく解説されていてとても勉強になるし面白いです。この本の中で興味深い指摘がいくつもありました。
その一つが、ライム病とワクチンの開発についてでした。
ライム病(Lyme disease、ライムボレリア症〈Lyme borreliosis〉)は、ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、ボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症の1つ[1]。感染症法における四類感染症である。野生動物では感染しても発症しないが、人、犬、馬、牛では臨床症状を示す。名前の由来は、アメリカコネチカット州のライム(英語版)及びオールドライム(英語版)で1975年に最初に確認(記載は1977年[2])されたことにちなむ。
このライム病に著者の娘さんが感染したことがあるそうです。当初、病気が何であるかわからずにかなり危険な状態にもなったとか。このライム病がダニに刺されることで感染するとか。
欧米では現在でも年間数万人のライム病患者が発生し、さらにその報告数も年々増加していることから、社会的にも重大な問題となっている。ライム病とは - niid.go.jp
このライム病、実は予防できるワクチンは もう随分昔に開発されていて登場しているのですが、ワクチンを提供するも、市場に出したとしてもコスト回収できないことが明らかになったために世の中から消えてしまったんだそう。
コロナのパンデミックが起こり、SNSではワクチン開発は儲かる、という論調が目立ちますが、ワクチンの開発ってそんなに儲かるものなのでしょうか?
このように膨大な研究費を使って開発しただけで、世に出しても、コスト回収もできていない、でも世の中には必要なワクチンもたくさんあるのではないでしょうか。
この本では、基本的に人類の歴史で人間の寿命が伸びたのは、感染症ワクチン開発のおかげが大きいということも繰り返し語られてもいます。
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