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めちゃくちゃ楽しそうで、役に立ちそうな歴史の授業

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ニューヨークには「クエスト・トゥ・ラーン」という学校があるそうです。 この学校は、学校が楽しければ、生徒は喜んで熱心に勉強に取り組むはず、ということを目指して、勉強に楽しさを持ち込む方法をとっているそうです。 そして、その方法は、学習体験を1つの大きなゲームにすることだそう。 クエスト的な、冒険やミッションを達成していくんだそう。 このゲームを取り入れた学習、授業方法も大変魅力的なのですが、中でも特に気になったのが歴史について学ぶ手法です。 アメリカ独立革命を学ぶときは、自然史博物館にいる数人の幽霊たちに会って、意見の不一致を仲裁するというミッションに挑戦する。 幽霊は、王党派、愛国者、地主、商人、奴隷など、革命にかかわったさまざまな立場の人々を表している。 革命で起きたことについて彼らが口論を始めるので、喧嘩して博物館の収蔵品を破壊するのを防ぐため、生徒はできるだけ情報を集めて仲裁しなくてはならない。 こうして歴史について学びながら、真実というのが複雑であることも知っていく。 同じ出来事でも立場によって見方が変わることを理解し、衝突や紛争の解決方法を学んでいく。 アダム・オルター. 僕らはそれに抵抗できない (Japanese Edition) (p.430). Kindle 版.  歴史の授業に双方の意見の不一致を学び、仲裁の方法を学んでいくってめちゃくちゃ素晴らしい授業じゃないですか!? 「歴史」は一方の言い分だけを聞いていたらどうも都合の良いような解釈にされてしまうものです。置かれた場所や時間によっても、同じ「歴史的事実」であっても解釈や意見は全く違います。 そもそも、歴史を学ぶ意味は同じ過ちを繰り返さないためであるし、平和のためのものだと思います。 ゲーム手法を取り入れながらも、歴史の複雑さと問題解決の手法を学んでいける学校教育が存在するアメリカ。 素直にうらやましいなと感じてしまいます。 日本の学校教育も、いつまでも暗記、一方的な講義スタイルから脱却して、もっと積極的にどんどん変わってほしいと思いました。 アダム・オルター「僕らはそれに抵抗できない」 この本はとても面白くておすすめの本です。まだ読んだことのない方、ぜひ!